第17回 食育に関するニュース

特集17:今回は最新の健康や食育に
医療費 催行の34.1兆円

2008年度の医療費は前年比1.9%増の34兆1千億円で、過去最高を更新したことが17日厚生労働省の集計でわかった。増加は6年連続。このうち70歳以上の医療費は14兆8千億円前年比2.1%増)と全体の43.5%を占めており、2003年度から5年間で2.5兆円増えている。
この日公表されたのは概算医療費で、公的医療保険と公費から支払われた医療費。1人当たりの医療費は26万7千円(同1.9%増)。70歳以上は75万7千円で、70歳未満の16万4千円の4.6倍に上がった。
2008年度から始まった75歳以上が対象の後期高齢者医療費制度分の医療費は11兆4千億円で全体の33.5%だった。
受診した患者数は延べ26億4千万人(同1.3%減)。4年続けて減ったが、受診者1人1日あたりの医療費は1万2,900円(同3.2%増)だった。

カルシウム「十分」女性9割勘違い

1日当たりの必要なカルシウム(Ca)量を知らない女性が多く、適度に取れていると考えている人のほとんどは不足していることが8日、ダノン健康・栄養普及協会のインターネット調査でわかった。必要なエネルギー摂取量も、すべての世代で実際より少なく認識していた。
調査は全国の20~50代女性を対象として3月に実施。栄養に関する認識や知識をたずね、各世代や家族構成のバランスが一定になるように収録した計722人分の回答を集計した。
カルシウム摂取状況の認識では「やや不足」と感じる人が48.2%と最も多かったが、「適度に取れている」も35.5%にあがった。一方で、簡単なチェック表で実際の摂取状況をみると「全く足りない」から「足りない」まで合わせて95.1%が不足状態。適度に取れていると回答した人のなかでも約9割が不足しており、足りているのは1.6%だけだった。
1日に必要なエネルギー摂取量の回答の平均は1,639.2kcalで、実際の必要量(1,650~2,350kcal)以下。世代別にみても、それぞれの最低必要摂取量より低い回答だった。調査に協力した上西一弘女子栄養大教授は「やせ志向が高まり、必要なエネルギー量を過小評価しているのは健康上好ましくない。
骨量が男性に比べ少なく閉経後に急激に減少する女性は、特にカルシウム摂取に気を使わねばならない」としている。

「メタボ」認知9割、食育白書

政府は26日午前の閣議で、2009年版の食育白書を閣議決定した。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に関して「言葉も意味も知っていた」とする人は3月時点で89.3%と2年前(77.3%)より増え政府が2010年度の目標値としていた「80%以上」を達成した。
ただ、予防や改善のために適切な食事や運動を半年以上、継続している人は29.4%にとどまり、対策は不十分であることが浮き彫りとなった。

また、2007年11月の調査では、生活習慣病につながるとされる「朝食抜き」の割合が高いのは30歳男性(30.2%)や20歳代男性(28.6%)で、2010年度の目標である「15%以下」とは大きく隔たっていた。女性も、20歳代(24.9%)、30歳代(16.3%)で朝食欠食率が高かった。

軽い体重で誕生、生活習慣病の傾向

出生時の体重が軽かった人は生活習慣病になりやすい傾向があることを、国立循環器センター(大阪府吹田市)のチームが明らかにした。男性は総コレステロール値が高く、女性は高血圧になりやすかった。胎児のころの低栄養の反動で、栄養を抱え込む性質を持った可能性があるという。(木村俊介)
チームは、2006~2008年に同センターで検診を受けた男性321人、女性721人の計1,241人(40~69歳)を対象に調査。出生時の体重2,500g以下、3,500g以上、その間(2,500~3,500g)の3群に分け、血圧や血糖値、コレステロール値などを比較した。チームの桂木真司医長(周産期治療科)によると、出生時の体重は1970年代以降は減少傾向にあり、妊婦の体重も平均で1kg近く少ないという。若い女性の「やせ願望」が背景にあるようだ。桂木さんは「母親の体重が軽いと新生児の体重も軽くなる傾向がある。『小さく産んで大きく育てる』というのはだめ。太り過ぎも危険だが、妊娠時はダイエットのことはあまり気にし過ぎないでほしい」と話す。

「自分の健康は自分で守る」と言うことを自覚され、日々の生活をおくってください。
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